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『Sajen』


サジェン族の臓物はあまりに美味だった。
サジェンとは供物の意味。元の部族の名前はもう誰も知らない。
知るものは皆食べられてしまった。
乱獲が禁止されて三十年。その肉の価値は高まるばかり。
食用として大切に飼育されてきたサジェンの牡がようやく成年になり
今夜、主人の祝いの席で振る舞われる。





主人はサジェンを自ら餌付けし、甘やかしてきた。
その優しさに、サジェンの仔は何度も
「この人は自分を食べない」と信じようとした。
でもやはり生きたまま食べられるのだ。
ナイフを手にした主人を見上げ、
サジェンは絶望と恐怖で震えた。
全身から汗が噴き出し、涙と洟で顔を汚した。

食べるためだったのだ!
食べるためだったのだ!!
髪を優しく梳いてくれたのも、
病の時に看病してくれたのも、
全部、全部、自分をただ食べるためだった。
愛じゃなかった。家畜としての愛だった。

サジェンは自分が射精していることに気がついた。
腰が痛い程に硬くなった陰茎を突き上げている。
恐ろしいのに、何故。
サジェンは混乱の最中であったが、躰は最期の時を理解したらしい。
生きた証のようにそれは延々と白濁を噴き、下ばきはぐっちょりと濡れ、
布が吸いきれなかった精液が砂利と混じり床に溜まっていく。
躰中の水分が出尽くしたかと思われたが、しかし、
射精が終わってなお硬いままのサジェンの一物は次は失禁し始めた。
尿は精液と混ざり、床の目を伝って主人の方へ流れていった。
主人の靴がピチャリとそれを踏んだ。
サジェンはうつろな眼でそれを眺め、後ろからも排泄物を漏らした。
閉じない口からもみっともなく涎が垂れ続けていたが
それをぬぐって今更何になる…。

主人はサジェンの汚物の匂いには慣れているのか
微笑み、芳香すら味わうかのように舌舐めずりをした。








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